雨森たきび『負けヒロインが多すぎる』

読んだ。

主人公との恋が成就しなかったヒロインを『負けヒロイン』『マケイン』と呼ぶことに多少の違和感がある。ただ、それを除けばヒロインとの出会いと交流が自然に行われていて、適度にギャグも交えつつという理想的なラブコメディ作品だった。

主人公の特技である、『学校の水道水を愛好し、場所によって違いが判る』というちょっとした描写が学園生活への妙なリアリティを感じることができてよかった。

今後、いわゆる『負けヒロイン』というものへの掘り下げと各ヒロインとの恋愛的な進展が見られれば面白いと思う。