文章作成リハビリその2

  最近読んで面白かった漫画について。

 タイトルは『微熱空間』といって蒼樹うめ先生執筆の一作。季刊誌に連載されているので単行本一冊でるのに数年かかったりする。1巻が出たころから追っているので4,5年くらい経っているのだが、これがいまほんと面白い。最新刊の4巻を読んで(特にラスト)、久々にラブコメ空間へダイブするような感覚を味わった。ドキドキするような高揚感と一緒に、この二人のその後の妄想が広がってしまう、そんな気持ちになった。久々のことだったのでこういう気持ちになるのはなぜか。また、『微熱空間』のここがいい!という点について書いていきたい。

 まず、この作品の設定はシンプルだ。少し現実離れしているにせよ。連れ子同士の再婚、そして同学年の男亜女が一つ同じ家で「家族」として暮らすことになる。誕生日の数日の違いで姉弟になり、「姉の言うことは絶対!」と言われながらも家族は楽しくまとまっている。すこしばかり男女の意識をしてしまうこともありながら。1巻から3巻まではそうだった。たぶん、お互いにその気持ちが積もり積もっていたのだろう。ついに、4巻で一線を超えた。「家族」としての正しさ、「自分の気持ち」という意志。両天秤にかけてずっと考えてきたであろう二人は、直耶の一言で一つの着地点へと向かう。「正しくないことが間違いなわけではない」。結論としては無難でありながら、二人の「気持ち」を優先するという考えでは、それは紛れもなく間違いではなかった。麻音にとってもそれは同じだった。亜もそういう「家族の正しさ」への相克が描かれていくのだと思う。ワクワクがとまらない。そういうテーマ的な掘り下げも楽しい。

 つぎに『微熱空間』を読んだ後の妄想について。こちらは相当気持ち悪いのだが、一応記しておく。4巻の亜麻音の最終的な落としどころとして、「家族のいるところでは姉弟という関係」となったが、これは今後の展開をもりもり妄想させるシチュエーションだった。逆に言うとこれは「両親のいないところでは姉弟ではない(恋人関係)」ということで、高校生男子の直耶が関係の進展を望まないはずがない。両親の目を盗んで交際するという背徳感のある中でどこまで行くのか。妄想が飛躍すると、亜麻音側が関係の進展を望む展開があるとなおいい。いままで「姉」を自称し「弟」扱いしていた直耶にどこまで迫ってくるのか、甘えてくるのか。最高じゃん。という感じだった。

 だいぶキモイ文章になったのでこのあたりにするが、久々に感情が揺さぶられる作品に出会ったのでこうなった。明日以降も頑張っていきたい。